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“お芝居をしないと、この社会では異邦人として扱われるほかない”

創造の狂気〜ウォルト・ディズニー

ウォルト・ディズニー
ウォルター・イライアス・ディズニー
ですぐに思いつくのはディズニーランド?
ディズニーアニメ(映画)?

本書を読むと
さらに彼が「創造」したこと
(そのための破壊もふくめ)、
そのスケール、狂気を知ることができます。

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ウォルトの伝記というと、
メジャーなところでは
思いっきり肯定的に描かれている
ウォルト・ディズニー/創造と冒険の生涯』、

逆に思いっきり否定的に描かれている
『闇の王子ディズニー』がありますが、

本書『創造の狂気』は、
それらの中立的な位置づけで描かれているそうで、
どちらか一方の見方に偏ることなく
バランスのとれたバイオグラフィ(伝記)になっています。

彼のその「創造」のスケールは
年を経るごとに抽象度を高めていき、

彼に死によって潰えて(ついえて)しまった
未来都市計画(その他にも)までいくと、
ただの映画製作者、
アミューズメントパークの企画、
経営なんて次元では到底、推し量ったり
評価できるものではないですね。

人間的にはとても複雑というか
問題もあったようですが、

たかまっていく抽象度に比例せず、
内面はずっと子供でありつづけたというか、
いわゆる大人としての成熟度が増すことは
なかったところも興味深いです。(だからこそ、あれだけのことができたのだとも言えるでしょう)

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それにしても、
読了するのにえらく時間がかかってしまいました。

分厚さもさることながら
冗長なところも少なくなく
(史実という性質から、そうした部分が生じるのは致し方ないところ)

盛り上がって読みすすめたところと同じくらい退屈なところもあったかなと。(とはいえ、読み応えはあり、満足の読後感)

彼が指揮した映画作品としては
最後の『メリー・ポピンズ』が観たくなりました。(この作品が映像化されるまでの紆余曲折、事情、苦労がまたリアルで面白い)

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