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“お芝居をしないと、この社会では異邦人として扱われるほかない”

ネガティブなセルフトークを止める〜VAK瞑想

夢や目標(ゴール等)があるのに行動できなかったりするのは出来ない(やらない)ことの言い訳探し、しないで済ませるための理由探しが原因だったりします。

Creative Avoidance(創造的回避)なんて言ったりもしますが、我々の脳はやらない(もしくはやったつもり)ことに対して驚くほどクリエイティブ(創造的)になります。

そしてこの創造的回避を引き起こす原因のひとつにネガティブなセルフトーク(自分との対話、自分が自分に語りかけている言葉や言葉遣い)があります。

自分の能力や資質に対する(存在そのものに対しても)否定的な言葉を日常的に使うことで「そんなダメな自分だから出来なくて当たり前、だからやらなくていい=行動しない、変化しない」ということを肯定します。それもじつにクリエイティブに。(自分自身にだけでなく、他者への声がけも同様に働きます)

ネガティブなセルフトークによって、このようにセルフ・エフィカシー(自分、自分の能力に対する自己評価や自己効力感)を下げてしまうことで創造的回避(やらない理由作り)に繋がります。

そしてこれが夢や目標に向かう行動を阻みます。

自分で自分の夢を邪魔するのです。(ドリームキラー)

瞑想はこういったドリームキラーを避けるのにも役立ちます。

という枕から、ここでは五感のうちの主な三つに焦点をあてた「VAK瞑想」を紹介します。

  • V: Visual(視覚)
  • A: Auditory(聴覚)
  • K: Kinesthetic(触覚)

NLP(Neuro Linguistic Programming = 神経言語プログラミング)で言われる優位感覚(VAKOG)のうちの三つですね。

NLPでは他に

  • O: Olfactory(嗅覚)
  • G: Gustatory(味覚)

がありますが、VAK瞑想ではこれらはKに包摂されるものとして省きます。

前置きはこれくらいにして、VAK瞑想の実践です。安心して落ち着ける空間であれば、とくに座ったり(坐禅のように)する必要はありません。椅子にこしかけてもいいですし、電車の中で立ったままでもできます。

まずV、A、Kの3つの感覚にわけて行い、最後にこれらを統合して行います。

V: Visual = 視覚

椅子に腰掛け周辺視野を意識して拡げていきます。視線はまっすぐ前をみつめて固定させ、そして左右の視界を拡げていきます。めいっぱいがんばって拡げます。

左右に拡げたら、今度は上下に拡げます。(左右に拡げた視野をがんばって保ったまま)上下左右を意識して視野を拡げるので相応に集中力が必要になります。

そして、次に後ろを振り返って、正面を見ている状態では見きれない部分を確認し、記憶するよう努めます。完全に記憶できなくても大丈夫です。また正面を向いた時にできるだけリアルに背面の風景を想起できれば十分です。

そして、正面に向きを戻して、さきほどの上下左右に背面の光景を加えます。実際は見えていませんから、背面については情報空間(イメージして)で補完してつなげます。

これでVの段階の準備ができました。まずはこのVの段階で瞑想(集中して周辺視野を拡げる)してみましょう。

5分くらいの短い時間でもけっこうな集中力を必要とし、それによってそれ以外に注意が向かない(その余裕がない)ことが感じられるのではないでしょうか?

ネガティブな自己対話(セルフトーク)の余裕なんかないと思います。する余裕があったら周辺視野の拡大が甘いです。もっとがんばって拡げましょう。

A: Auditory = 聴覚

次はA(聴覚)です。

Vについてはいまは忘れて、今度は聴覚のみに焦点をあてます。

目は閉じても開いていてもどちらでもいいですが、感覚がつかめるまでは閉じたほうがいいでしょう。

そしてひたすらに音を探してキャッチしていきます。最初は自分の体内に耳をすませて、それから身体の周囲(部屋の中でする音等)、そして部屋の外にまで音を拾いにいく範囲を拡げていきます。

可能であれば、ひとつひとつの音を特定して数え上げていきましょう。

これも屋外まで範囲をひろげて(意識を)いくと、かなり集中力が必要というか、自然と集中状態に入っていることが感じられると思います。(もちろん、そうと感じるのは集中が切れて普段の状態にもどったときですが)

これも5分ほどやってみましょう。

K: Kinesthetic = 触覚

次はKです。触覚としてますが、身体感覚といったほうが適切かと思います。

お腹に両手をあてて(だいたいの位置でいいです)手のひらから伝わる暖かさをお腹に感じます。冷え性で手が冷えている人は最初のうちは冷たさを感じるかもしれませんね。

このときも目は閉じていたほうがやりやすいと思います。(慣れるまでは)

お腹で手の温度を感じたら、そのぬくもりをだんだんとお腹を中心に拡げていきます。

上下左右にゆっくりと拡げて、手のぬくもりをきっかけに、だんだんと体全体に熱感をゆきわたらせてそれを全力で感じて(積極的に)いきます。

一点(お腹)から四方に拡げていくのが難しい場合には頭のてっぺんから下に向かって、CTスキャンをかけるようにして自分の体を輪切りに(水平方向にスパスパと)していくイメージでその断面それぞれを意識して感じていくのもいいでしょう。

これも5分くらいやってみましょう。

これでVAK瞑想の準備ができました。

最後にVAKの3つを統合し、同時に行います。

合わせるとさらに高い集中力が必要というか、勝手に集中状態に入っているかと思います。3つ同時(といっても、厳密には3つを高速で移動する感覚かと思います)が厳しい場合には、ひとつずつ行い、段々と慣らしていきましょう。なにごとも鍛錬です。つづけていけばできるようになります。

5分が大変であれば3分でも、1分でもかまいません。そこからだんだんと長くしていけばいいので。

また、場合によっては1分でも十分でしょう。たとえば、ネガティブなセルフトークや心配事、悩み事のループ(堂々巡り)に入っていることに気づいたら、短時間でもこの瞑想を実践すれば早く抜けられます。この瞑想中はそんな余裕はありませんし(ちゃんとできていれば)、その状態を断つ、抜けるのに使うのもいいですし、

この瞑想でトランス状態(深い変性意識状態)に入ってからゴールを探すのもいいでしょう。そのときには手元にノート等、メモできるものを必ず用意しておきましょう。

はっきりと「これがゴール」とわかるようなイメージやインスピレーションが得られることは稀です。(そのような具体的でわかりやすいものはゴールでなかったり、他者に書き込まれたゴールもどきなことが多いです)

ですが、ヒントとなるものがこの状態では降りてきます。(というか、情報空間を自分で走り回ってつかみにいきます)

色や形、意味不明なキーワードかもしれません。

それをメモしておきます。あとで見てみて、読めないような状態でもかまいません。書き留める、つなぎとめるという行為が重要です。

寝てしまうかどうかのギリギリのまどろみ状態において、脳は最も活動します。(エジソンはこの状態を能動的に行うことで数々の発明、偉業に役立てたそうです。もちろんメモも)

このようにしてVAK瞑想はネガティブなセルフトークを止めるのにも使えますし、そこから深い変性意識状態に入り、ゴール探しにも使えます。

慣れるまでは相応に時間が必要かと思いますが続けていけば必ず慣れて、効果がでてきます。目に見える結果に繋がっていきます。(でも、決して結果は焦らないこと。やることは十分にやったうえで、あとはそれを信じて待つ勇気がもっと大事です)

ただ癒された、気持ちよかった、スッキリしただけで終わらせるのではなく、行動に(もちろん、良い方向への)つなげるための道具として、VAK瞑想を実践してみてください。

続ければ必ず慣れてできるようになっていきます。