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“お芝居をしないと、この社会では異邦人として扱われるほかない”

サプリメントってどうなんだろう?〜リダクショニズム(細分化主義)への警鐘

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栄養は大事(そう)だとは誰もが思っている。

でも、そうそううまいこと摂ることは難しいとも思っている。

そこで手軽に利用できるのがサプリメント

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とくに米国は日本のように国民皆保険制度がないので(医療費が高くつく)この市場(サプリメント)は充実というか、巨大らしい。(そのおかげで質のいいものが豊富にあるとも言われていて、例えばiHerbを利用している日本人も多い)

使用者からの口コミなんかを読んでも、なかなか効果がありそうだと安心して使っている人も多いでしょう。(自分も含め)

極端な人だと食事では野菜は一切とらない、サプリで摂ると断言していたりもする。(某有名なYoutuberなんかもそう)

ほんとにそこまで信用していいのだろうか?

『WHOLE』でDr. キャンベルがサプリメントについてこんなことを紹介しています。

いわゆる「抗酸化」サプリメントには効果(症状の改善等)がないどころか悪影響をもたらす実験結果があると。

たとえばβカロテン。

βカロテンは植物に含まれるビタミンAの前駆体で、摂食することによってヒトの体内で実際のビタミンAに変換されるのだとか。

これを、Dr. キャンベルのいう「リダクショニズム(細分化主義)」的な手法で「部分」だけを抽出してサプリメント調剤にすると、、抗酸化作用はどうだったんでしょうか?

フィンランドで行われた喫煙者の研究において、このサプリメントを与えたところ(6年半にわたって)肺がんによる死亡率が46%!も増加したそうです。(フィンランドショックとして高城さんのメルマガでも触れられていました)

心血管系の死亡率も26%増加したと。

この結果を踏まえて実験は「前倒し」に中止になったとか。(そりゃそうだ)

食物から(「WHOLE」として)摂るβカロテンには肺がんの発症率の低下に「つながり」はあったけれど、それをサプリメントから摂ると逆に増加と「つながり」があったということです。

じゃあサプリメントは駄目なの?有害なの?

Dr. キャンベルの言葉を引用します。

誤解していただきたくないのですが、サプリメントの調合を行うことにメリットがまったくないと言っているのではありません。一部の乾燥ハーブ化合物のように、サプリメントの科学的組成が植物まるごとの組成に近づいてきている場合にはとくにそうです。

ここでも重要なのは「WHOLE」という考え方のようです。

全体(WHOLE)は細分化した個々(部分)の総和とイコールではないと。(個がバラバラにそれのみで存在しているのではなく、これもまた釈迦がさとった「縁起」かと)

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サプリメントに限らずプロテイン(これもサプリメントか)なんかもそうですが、宣伝文句や「権威」(誰々が言ってた、みんな使ってるからとか)を盲信せずに自分で確かめて利用することが大切なんだと思う今日このごろ。(ここ数ヶ月世界的に盛り上がってる(いや、盛り下がってるのか)あれやこれやそれも同じ)

そのためにはやはり「知識」が必要。

そしてそれを「知恵」に昇華させることが。

www.youtube.com

映画『Forks Over Knives』(フォーク・オーヴァー・ナイブス) Dr. コリン・キャンベル出演してます。前はNetflixで観ることができたのになぁ。すっごく面白いのに、残念。