大切な共生相手を虐殺していませんか?〜あなたの体は9割が細菌 – 10% HUMAN
大切な共生相手って
誰のことでしょう?
それはずばり、腸内細菌です。
マイクロバイオータ(共生微生物)
なんて言ったりもしますね。
この春(2020年)からの
あれやこれやで、
いろいろなところで
アルコールやエタノールなど、
過剰な手指消毒を当たり前に、
日常的にみるようになっています。
(まさに情報が、概念が生命をもち、猛威をふるっている)
なんのために
それ(行き過ぎた消毒)をして、
それによってどんな効果、
有益性があるのかを理解したうえで
(納得したうえで)やっているのならいいのだけれど、
ただ
「周囲がやっているから」
とか
「テレビで言ってた」
とか、
「するように言われたとか」、
ただ唯々諾々(いいだくだく)と従って、
自分の大切な共生相手(微生物)を大虐殺していませんか?
純化されすぎたもの
(精製された飲食物も)は
純粋であるがゆえに不自然で危険だったりもします。
そして、むしろ大切なもの
(雑味、多様性のような)を失っていたりもします。
精白米、精製糖、精製塩 なんかがわかりやすいですね。
人工的なものでは
果糖ぶどう糖液糖のような異性化糖とか。(麻薬といってもいい)
ダイバーシティ(多様性)なき場は不自然であり、
バランスを欠いた状態であり、至極危険(サバイブするのに)なのだという自覚がありますか?
そんなに消毒、除菌、防毒が大事ですか?(もちろん大事なときもあります。ただし、なんのためなのかを理解したうえで)
ヒトに限らず、生き物は
自分自身という個体だけでなく、
腸内細菌 や 皮膚常在菌 といった 共生微生物に
様々な仕事(生きるうえでとても重要な)を
アウトソース(外注)して共存しています。
遺伝子レベルでいうと、
ヒト固有の遺伝子の数はミジンコよりも少ない
21,000くらいとか。(線虫と同じくらい)
それに対して
共生微生物たちの遺伝子はなんと、
440万以上だそうです。
この
『あなたの体は9割が細菌』は、
そんなヒトと共生関係にある大切な
パートナーたちとの関係の危機的(壊滅的)状況や、
そこから発生する様々な疾病、不調、問題について詳しく、
そしてドラマチックにつづってくれています。
サイエンスライターである著者が、
まずこの共生微生物とのバランスを
大きく崩してしまい
(フィールドワークで罹患した
感染症に対する抗生物質により)
その崩壊してしまった
「あるべきバランスのとれた状態」に、
いかに戻していくか。
そのつらさ、きつさ、
困難さが切実に伝わってきます。
失うは易し。
(逆はもちろん「難し(かたし)」です)
手指消毒だけでなく、
マスク(なんのために、何を避けるために
マスクをしているの?)の常用、
密を避けるといったことも含めて。
いまいちど
「なぜ自分はそれをしているのか」を意識し、
自分の頭で考え、思考して「自分なりの」
答えによってトポス(依って立つ場)を。