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“お芝居をしないと、この社会では異邦人として扱われるほかない”

人生が短いのは、そんなことに時間と労力を注いでいるから〜Think Clearly

電車内の広告で見かけて
気になっていた『Think Clearly』。

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こうした広告で宣伝されているものは、
つい懐疑的にみてしまうことが多いんですが
(基本、その姿勢は間違ってないと思ってます)

今回は信頼している方が
ブログで紹介していたので読んでみました。

そして、
そのとおり「正解」でした。

あ、別件ですが、
これまた電車内の広告で見かけて気になっていた、

与沢翼さんの『ブチ抜く力』。

これも思い切って読んでみて、
すごくよかったです。

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ふだんなら
まず手にとらないタイプの本ですが
(そもそも装丁デザインが)

よく考えれば、
そうした嫌悪感を抱くようなものほど、
けっこう得るものが多かったりもしますね。

『ブチ抜く力』では、
とくにわたしの偏光バイアス
(色メガネですね)に気づくことができて、
それを払拭できたことが大きかったです。
(偏見は視野を、世界を狭くします)

与沢さんの思考や姿勢(心構え)はとても瞑想的、ストイックに感じました。

その存在はなんとなく知ってはいましたが、
あまりにも自分とかけ離れていて、

実在の人物というよりは
都市伝説のキャラクターみたいに認識していて、、

この本のおかげで
どうやら実在しているということがわかりました。

話がそれてからずいぶんたちましたが、
もどって『Think Clearly』。

テクノロジー
急速に発達してきた現代に生きる多くの人たちにとって、

「生きづらさ」を少しでも解消し、
「善く」生きるのに役立つ
いろいろな秘訣がエッセイ風に
読みやすく書かれている良書です。

すでに発表されていること、
いわれていることなんかからの引用が多いので(たとえば行動経済学ダニエル・カーネマンの「システム1, システム2」など)

それらをすでに知っている人には
確認、復習という意味でも役立ちそうです。

帯にある推薦文のひとつ、
マット・リドレー(『繁栄』の著者ですね)のコメントは、
ちょっとおおげさすぎるんじゃないかと思いましたけど。
(ま、推薦文はだいたいそういうものですね)

ちなみに、
本書(Think Clearly)を読んだのは2019年。

続編的な『Think Smart』や『Think Right』は
読まなくていいかも。

このひとはキュレーター的には機能するけれど、
過大評価されてると今は感じています。

そしてまた戻って、本書について。

すぐに実生活に使える考え方、
振る舞い方ばかりですが
(若干ハードルが高いものもあります)

インターネット(とくにSNS)に対するものは多くの人の負担を減らしてくれるんじゃないかと思います。(わたしも含めて)

SNSをはじめとする
インターネットに日常的に触れている人は
とても多いと思いますが、

そうして利用しているひとたちの中には違和感、不調、不安といったネガティブなものを感じている人も少なくないのではないかと思います。

ここ数年で「オフライン」の重要性を説く文章、
発言も多くなってきて(これについてはまた別の投稿で)、
それでも完全にそうはできない(オフラインに)ケースもあるだろうから、

まずは意識してジャンクな情報との接点を断つ(もしくは減らす)のに、まずはSNSからはじめるのはすぐにできて良いと思います。

頭ではわかっちゃいるんだけれど、
それでもなかなか出来ない(断てない、減らせない)のは、
SNSはそもそも「そういうふうに巧妙に」作り上げられているからですね。

薬品や食物、
飲料などの摂取から生じる中毒だけでなく、
そうした物理的な「モノ」からではなくとも、

行動そのものが中毒や依存につながるという
「行動嗜癖」なるものがあり、彼ら(提供者)はそれを利用しているという。

行動嗜癖(こうどうしへき)や
依存症ビジネスについてはこちらがおすすめです。

かなりゾッとしますが、
知ると世界が変わります。
少しでも距離がとれるようになるでしょう。

そして、あらためて自問自答してみるといいでしょう。

SNSにおける「いいね」をつけることや、
それを得るためにされている投稿の内容について。

「わたしこんなにスゴイ」
アピールに付き合う必要がありますか?

「わたしこんないい仕事してます」

「わたしこんなスゴイひとに会ってます」

「わたしこんなにがんばってます」

「わたしこんなに成功してます(真逆の「こんなに大変です、繊細です、不幸です」もおなじ)

そんなのに付き合う必要ありますか?

そうやって貴重な時間と労力を
そこにすすんで注ぎたいならば好きにすればいいですが

そんないいねをつけても、
つけられても、

それであなたが、
そして世界が1ミリでも本当に善くなるのでしょうか?

こんどそうした衝動、
欲求に気がついたら、
心静かに落ち着いて

深呼吸や瞑想でもして
(数分目をとじて内省する意識をもつだけでもいいから)

これってなんだろう?

なんでするんだろう?

なんでしてきたんだろう?

なんてことを考えてみるといい。

それって本当に必要ですか?